Ⅰ 計画策定の趣旨と枠組み
1 策定の趣旨
城陽市では、平成19年に「緑と太陽、やすらぎのまち・城陽」~活力ある21世紀のまち づくり~を将来像とする「第3次城陽市総合計画」の基本構想を定め、将来像の実現のために、 必要な施策の方針を示した「前期基本計画」を併せて策定いたしました。
基本計画は、基本構想の目標年次である平成28年度を見据え、社会経済情勢や行政改革の 取り組みによる成果を踏まえつつ、施策の展開を図るため、5年ごとに見直しを行うこととし ています。
今回は、平成19年度から平成23年度の前期基本計画の成果を踏まえ、平成24年度から 平成28年度の5年間を計画期間とする後期基本計画を策定するものです。
2 計画の構成
第3次総合計画は、将来の城陽市のビジョンを示す「基本構想」、ビジョンを実現する施策 の方針を示す「基本計画」、行政が取り組むべき個別事業の実施方針を示す「まちづくり推進 計画」で構成されます。
(1) 基本構想【計画期間 10年間】
めざすべきまちづくりの目標と、これを達成するために必要な施策の大綱を明らかにする ものです。基本構想に示すまちづくりの目標は、市民と行政が協働して実行することで達成 される将来像を示しています。
(2) 基本計画【計画期間 前期5年間、後期5年間】
基本構想で定めた施策の大綱を実現するために、行政や市民をはじめとするまちづくりの 主体が何をしていくかを示した計画であり、基本施策と細施策によって構成されます。
(3) まちづくり推進計画【計画期間 前期5年間、後期5年間】
基本計画で示した施策を財政状況も踏まえながら行政が主体となって実現するためのプロ グラムとします。
はじめに
まちづくり推進計画
図 基本構想・基本計画・まちづくり推進計画の位置づけイメージ
3 計画の期間
総合計画を市の経営方針書として位置づけ、その実効性を高めていくため、基本構想の計画 期間を10年間(平成28年度(2016 年度)を目標年次)、基本計画の計画期間をそれぞれ5 年間(前期基本計画平成19年度(2007 年度)~平成23年度(2011 年度)、後期基本計画平 成24年度(2012 年度)~平成28年度(2016 年度))と位置づけています。
また、総合計画の実施計画であるまちづくり推進計画についても、総合計画全体の10年間 を見据えつつ、基本計画の5年間をより具体的に推進していくための計画としています。
基本構想
基本計画
めざすまちの姿
めざすまちの姿を実現 するための計画
様々な主体の活動
市民、地域等が主体的 に取り組むこと
行政 市民 地域等
行政が主体的に 取り組むこと
基 本 構 想
前 期 基 本 計 画
(平成19年度(2007年度)
~23年度(2011年度))
後 期 基 本 計 画
(平成24年度(2012年度)
~28年度(2016年度))
目標
平成 28 年度
(2016 年度)
はじめに
1 城陽市の概況
(1) 人口の動向
城陽市の人口は、昭和40年から増加していましたが、平成7年の 85,398 人をピークに 減少に転じ、平成22年現在、80,037 人となっています。
年齢3区分別の人口構成比をみると、平成22年現在、年少人口比率(0~14歳)は 12.7%、老齢人口比率(65歳以上)は 24.2%となっています。少子高齢化の流れは年々 進展しており、今後もその傾向は続くものと想定されます。
平成2年からの人口動態を見ると、自然動態は、出生数が死亡数を上回る自然増の傾向か ら、高齢者人口の増加を反映して死亡数が増加し、死亡数が出生数を上回る状況に変化して います。また、社会動態においても、近年、転出者が転入者を上回る社会減が続いています。
Ⅱ 前期基本計画策定後の動向と課題
はじめに
(2) 産業の動向
城陽市の就業人口は平成7年まで増加傾向にありましたが、平成7年の 42,464 人をピー クに減少に転じています。また、産業別構成比をみると、全国的な動向と同様に、第1次、 第2次産業の割合が低くなり、第3次産業の割合が年々高くなってきています。
市の人口の伸びが鈍化し、さらには高齢者数の増加と生産年齢人口(15~64歳)の減 少という「人口構造の変化」のなかにあっては、就業人口のさらなる減少が予測されること から、知識集約型などの産業構造の転換を踏まえた産業振興の取り組みなどが必要と考えら れます。
はじめに
(3) 市の財政状況
地方分権が進展し、地方自治体自らの判断と責任において住民に身近なサービスの提供が 求められているなか、効率的な行財政運営を進め、財政基盤の充実を図ることが必要です。 本市の財政状況をみると、近年、市税を中心とした自主財源の割合は減少傾向となってい ます。また、地方交付税と臨時財政対策債の総額については、減少傾向から平成19年度を 境に増加していますが、今後の動向は不透明な状況となっています。歳出構成比については、 行財政改革により人件費などの行政経費を削減するなど効率的な行財政運営に努めています が、近年、高齢化の進行や多様化する福祉ニーズの増大などにより、扶助費が増加しています。 今後、こうした高齢者福祉、保健、医療サービスに対する需要増大とともに、高齢者数の 増加による税収減などにより、本市の財政はさらに厳しい状況になると予測されます。
はじめに
(4) 定住意向
本市は、京都、大阪、奈良などへの交通の利便性が高く、約7割が住みよいと感じています。
はじめに
2 まちづくりの主要課題
本市のまちづくりの主要課題は以下のとおりです。
(1) 豊かで安心・安全な市民生活の創造
①安心できる暮らしの確保
今後とも、少子高齢化の傾向が一層深刻となることが予測されるなか、本市では既に、人 口減少や若年層の流出が続いており、地域社会の活力低下が懸念されています。
こうしたことから、若年層などの住み替え需要や世帯分離の受け皿に対応した住宅地の形 成、子どもを安心して生み、育てる環境をつくる子育て支援策や教育環境の充実などが求め られています。また、市民一人ひとりが地域でいきいきと暮らせる生活を実現するため、生 涯学習の充実、障がいのある人もない人もともに地域で支えあっていく仕組みづくりや高齢 者の健康づくり、社会参加などが求められています。
②安全な生活空間の確保
近年、全国的に発生している大規模な自然災害や、平成23年に発生した東日本大震災に よる未曾有の出来事、また、犯罪の多発により、住民の不安が広がっています。
こうしたことから、市民と行政などの関係機関の連携のもと、消防・防災体制の充実、緊 急時における救急・救助体制の充実とともに、災害に対する市民意識の高揚や住民間の連帯 感の醸成、また、関係機関が一体となった地域の安全確保など防犯環境の充実が求められて います。さらに、交通安全対策など市民の身近な暮らしに関わる都市基盤整備が求められて います。
(2) 環境にやさしいうるおいのある都市の形成
①豊かな自然環境などの保全と活用
本市は西端に木津川が流れ、東部はゆるやかな丘陵地が続き、丘陵部の麓部分には古墳が 数多く分布しているなど豊かな自然環境と歴史文化資源が地域の基盤となっています。 特に、自然環境の豊かさは、市民から城陽市の最大の魅力と認識され、定住意向の大きな 要因になっており、今後とも地域の宝として適切に保全していくことが求められています。 さらに、地域資源の観光や教育への活用、優れた都市景観の形成などに積極的に活用して いくことが求められています。
②地域の環境保全や循環型社会の構築
近年、地球環境問題の顕在化などを背景として、環境に対する市民意識が高まりをみせて おり、本市においても、NPOをはじめとして活発な取り組みが展開されています。 こうしたことから、市民、事業者、行政の協働による地域の環境保全やごみの減量化・再 利用・再資源化などとともに、市民との協働による環境美化運動の取り組みなどが求められ ています。また、水質保全に向けた取り組みや山砂利採取跡地の埋め戻しに伴う搬入土砂の 安全確保が求められています。
はじめに
(3) まちの活力を支える地域産業の発展
①立地特性を活かした都市機能の充実
本市が位置する南山城地域では、近年、京滋バイパスや第二京阪道路などの広域幹線道路 の整備が進み、今後、東西方向の国土軸となる新名神高速道路の早期整備が期待されていま す。
こうしたことから、本市では、広域的な立地特性を活かした企業誘致の促進とともに、近 接する関西文化学術研究都市との機能連携や東部丘陵地における高次都市機能の集積などが 求められています。
②地域の豊富な人材などを活かした地域産業の発展
本市は高齢化が急速に進行していますが、これら高齢者の中には、大量退職を迎えた団塊 の世代を含め、能力や経験を活かして地域に貢献したいと意欲を持つ人が多く存在していま す。一方、長引く景気の低迷や厳しい雇用・労働情勢のなか、若年層の定住につながる雇用 の確保とともに、退職後の雇用対策も問題となっており、一層の取り組み強化が重要となっ ています。
こうしたことから、本市固有の伝統産業の継承・発展とともに、新たな産業の創出やコミュ ニティビジネスの支援など、意欲と能力のある人々が新しい取り組みに挑戦していける環境 を整えることが求められています。これらは、若年層の定住を促進するための雇用の場の拡 大や就業環境の向上にも結びつけていくことが必要です。
(4) 協働の地域社会の形成
本市では各地域でコミュニティセンターが設置され、多くの市民がそれを拠点として芸術・ 文化、スポーツなどの様々な地域活動に取り組んでいます。こうしたコミュニティ活動は犯 罪の未然防止にもつながるなど、市民にとって住みやすい環境づくりにも寄与しています。 しかし、地域住民の交流機会も少なく、連帯感の希薄さは否めません。一方、厳しい財政状 況のなか、市民自らが行う活動などと連携して市政運営を行い、効率的・効果的な行政運営 や質の高い多様なサービスの提供も必要となってきています。
こうしたことから、自治会活動の担い手不足、高齢化やコミュニティ施設などの老朽化へ の対応とともに、団塊の世代を活かした新たなコミュニティ活動やNPO・ボランティア活 動の促進など協働によるまちづくりのより一層の充実が求められています。
(5) 限られた行政資源を効率的に活用できる行政運営(行政経営)
城陽市を取り巻く環境は、人口減少、少子高齢化の進行、国や京都府の危機的な財政状況、 市民の価値観・ライフスタイルの多様化など、様々な面で大きな変化が生じてきています。
はじめに
経営の仕組みの構築など行政の責任を果たしつつ、施策の選択と重点化を図りながら、限ら れた行政資源で最大の成果をあげられる行政経営が求められています。
はじめに